555 の定番回路である非安定マルチバイブレータ(放っておくと点滅し続ける発振回路)で、周波数・デューティ比・High/Low 時間を計算します。時間を決めているのは図の R1・R2・C1 の3つだけで、これがそのままツールの入力欄です。

NE555Pを使った無安定マルチバイブレータの回路図。R1・R2・C1がタイミングを決め、OUT端子に330ΩとLEDがつながっている

無安定マルチバイブレータ。図は NE555N(CMOS版555タイマーIC)の使い方 より

図の部品 ツールの欄 役割
R1(VCC → 7番) R1 充電にだけ使われる側
R2(7番 → 6・2番) R2 充電にも放電にも使われる。周波数への効きが最大
C1(6・2番 → GND) C 電圧が 1/3 VCC と 2/3 VCC を往復する主役
C2(0.01µF) 使わない 5番 CONT ピンのバイパス
C5(0.1µF) 使わない 電源のパスコン
R3・D1 使わない 出力を見るための LED と電流制限抵抗

回路図に出てくるコンデンサ3つのうち、周波数を決めているのは C1 だけです。C2 と C5 を大きくしても遅くなりません。

🔧 使い方

まず動作モードを選びます。

  • 非安定(発振・Lチカ) — 電源を入れっぱなしで点滅し続けるモード。R1・R2・C の3つを使います
  • 単安定(ワンショット) — トリガをかけると決まった時間だけ1回 High になるモード。R1 を R として使い、R2 は使いません

いちばん上に大きく出るのが「High の時間」です。非安定なら LED が点いている時間、単安定ならパルス幅そのもので、どちらのモードでも意味が変わりません。

  • 初期値は NE555N の実験記事 で実際に組んだ定数(R1 = R2 = 10kΩ、C = 10µF)です。約 4.81Hz・デューティ比 66.67% になり、記事の実測 5.083Hz・66.62% と部品誤差の範囲で一致します
  • この基本回路では充電経路が R1 + R2、放電経路が R2 だけなので、デューティ比は 50% を下回れません。R1 = R2 なら必ず 2/3 ≈ 66.7% です
  • R1 は放電時に DISCH ピンの電流を制限する役目も持つため、1kΩ を切ると警告が出ます

🔗 式の由来と落とし穴

データシートの 1.44 が ln2 の逆数であること、単安定の 1.1 が ln3 であること、そして組んでみたら周波数がずれる主犯が抵抗ではなくコンデンサ(積層セラミックの DC バイアス特性・電解の誤差)である話は、解説記事のほうに置いてあります。

👉 電子工作の計算ツール4本を作った — 1.44 が ln2 の逆数として出てくる導出と、計算とずれる主犯がコンデンサである話を、この記事の 555 の節で解説しています。